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秩父サイクルトレイン

2008/05/18(日)

作者  :koro

作成日 :2008/05/25

秩父サイクルトレイン





サイクルトレインがどういうものかと聞かれたならば・・・

これを見てくれたまへ、と、下の写真をお見せしましょう







寿司詰め



それはともかく







ついにこの日がやってきた
我々の目標は、秩父の山

なんとも清々しい朝だった






会場へ向かう車上、携帯電話が鳴る
部長ハードボイルドからだ

「もう着いちゃいました」

時計を見ると、三十分前
さらに、こう続けた

「会場はもう、スゴイことになってますよ」

なに、それは急がねばなるまい!


が、誰もいねぇ

「いやあ、一人じゃさびしいし、ああいえば、急いでくれると思ったんでねぇ」

殿、お戯れをとか言いながらケリでもいれてくれようか





守衛さんが夜なべをして作ってくれた即席の駐輪所に自転車を置く
とても張り切っている
むしろ、この場の誰よりも燃えていたのではないだろうか

この駐輪所、どっからどう見ても門だ

守衛さんは、その門らしきものをレールから取り外して並べて新聞紙を鉄柱に巻いて・・・
そんなけなげな姿を想像して目頭が熱くなる

なにぶん、30分しか使わない場所なのだから






本題

秩父サイクルトレインとは、都市部から自転車を持って電車に乗り込み、観光地を自転車で走ってしまおうという企画だ
主催は、秩父市と西武鉄道

自転車をバラすこともなく、大手を振って電車に乗り込めるなど、夢のような話だ

新しい遊び方、という感じがする





さて、受付も済ませ、搭乗時間を迎える
目の前にあるのは、駅の改札だ





駅のホームに自転車・・・

それも、百数十台もの自転車が、ずらりと並んでいる姿は、まさに変・・・いやさ、圧巻な光景だった







まだちょっと信じられない

案内板を見ると、「臨時」の文字





そしてついに車中へ・・・!





自転車を固定したら、あとは席に座って到着を待つばかり

「実はですね・・・」

ハードボイルドがしゃべりだした

「昨日何時に寝たと思いますか?」

知らんがな

「一時なんです。そして?起きたのは?」




・・・四時

走り出したとたんに寝るのかとおもいきや、しきりに喋っている

「いえ、ほら、このまま中途半端に寝たら、テンションが戻ってきませんから」







途中、練馬高野台、秋津で後続を乗せた後、飯能でしばし停車

さすがに秩父は遠い





ようやく秩父へ到着

というか、本当にきてしまった

山道なんて走ったことがない自分らが、本当に秩父なんて走れるんだろうか
参加したコースは初心者コース

しかし、案内地図には高度確認まで載っている

不安が入り混じりながら、スタートを待つ






オス、オラマスコット人形

とかなんとか脳内再生されそうなポーズでお出迎えをしてくれる埼玉のマスコット人形

この後、秩父の副市長からイカニ秩父がスグレタ観光地であるのかをアピールする言葉を拝聴しつつ、
厳かに、秩父サイクリングはスタートした





と、スタートした直後、いきなりの急坂で徒歩で上るひとたち





(今のことは忘れて) さあ、ついに、秩父サイクリングがスタートした





なんとも、のどかな風景を走る
この空間を走っているというだけで、うれしくなる
普段、通勤の為に、ゴミゴミした街ばかり走ってきた
ずっと、こんな風景の中を走ることを夢見てきた

そんな、ささいな夢がかなった瞬間だった





この日は、あいにくと曇り空だったが、それがかえって、この季節特有の蒸しっとした空気を一掃してくれていた
とても涼しく、快適な旅路だ





一回目のおやつ





っと、一回目の休憩


ここまで来て花よりダンゴはなかろうと、ちょっと反省しつつ、ぼけーっと、看板を眺める

秩父には、三十数か所の札所があり、一箇所づつ、徒歩で巡る人たちがいる





なんというのどかな風景

時間がゆったりと流れている、秩父とは、そんな場所だ

そんなことを考えている間もなく、今回の山場をいきなり迎える
曽根坂峠という、標高400メートルほどの峠
秩父自体が高い位置にあるので、高低差は100メートル程であったろうが、なかなかの激坂だ





20名ほどの集団で走る関係上、ペースは先導車が握ることになる
それが自分にとっての良いペースとは限らない
そこが集団行動の難しいところだ

なにはともあれ、峠のてっぺんにいる





この後は、ひたすら下る

下って下って下りまくる

なんと気持ちの良いことか

漕ぎもしないのに、轟と風を切って、加速していく自転車

がんばって峠を上った、、、いや、電車に乗って秩父までやってきたことへのご褒美





そして、おやつという名のごほうび





こういうところへ来たんだなぁ、という実感にひたる






しかも、自分で漕いでくる分だけ、実感はひとしおだ











次々に入ってくる後続





一向は目的地である長瀞へ

橋を渡るとき、急に開ける風景に、おぉ、っと、思わずうなり声をあげる





自転車を預けて河原へと降りる





待ちに待った弁当だ

おにぎり三つ


えーと、やっぱ、旅っていったらおにぎりですよね(に、にこ)





長瀞名物の川くだりなどをぼーっとながめる

のどかだ

なんか、手を振ってくれるので、振り替えす

旅情?っていうんですかね、こういうの





さて、腹ごしらえも済んで、ここからは帰路となる

ちょっと物足りないようにも思えるが、十分に足腰にはきている





このサイクリングは、かなり貴重な体験でした

この先も、山道を走ることは稀な出来事であろうし、
ましてや、自転車を電車に積んで移動するなんて、まだまだそう簡単にはできない事





静かに、ゴールを迎える

記念品をもらいつつ、おみやげなどを買い込みつつ、時間を待つ





なんだか、あっという間だった

集団も良いが、個人的にも来て見たい

そう思った

輪行袋買っちゃおうかな?

なんか、ひょいっと電車に飛び乗ってどっかへいっちゃおうかな?

なんて、そんなことを思い始めている自分がいた

輪行ともなると、なかなか一歩を踏み出せないというイメージをもっているので、
なんだか今回のことで、背中をポンとちょっと押されたかんじがした





それでは、またどこかで

都内某所より koro